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不在通知・銀行・カード会社を装う偽メールとSMS。本物そっくりでも防げる4つの習慣

ネットウィズ合同会社 庄司育雄

「お荷物のお届けにあがりましたが不在のため持ち帰りました」というSMS。 「あなたのアカウントは一時停止されました」というカード会社からのメール。 「未納料金が発生しています」という通信会社からの通知——。

これらの大半は、本物の企業を装ってIDやパスワード、カード番号を 盗み取るフィッシングです。リンクの先には本物そっくりの 偽ログインページが待っていて、入力した情報はそのまま攻撃者に渡ります。

「怪しい日本語」で見抜ける時代は終わった

かつては「日本語が不自然だから分かる」と言われていました。 その常識はもう通用しません。

  • 文面・ロゴ・レイアウトは本物のメールからの丸ごとコピー
  • 生成AIの普及で、不自然な日本語はほぼ姿を消した
  • 送信者名の表示は自由に設定できるため、「Amazon.co.jp」と 表示されていても本物である証拠にならない
  • 本物のキャンペーンや障害情報に合わせたタイミングで送られてくる

つまり「よく読んで見抜く」に頼る対策は、いつか外れます。 必要なのは、見抜けなくても引っかからない行動の習慣です。

防げる4つの習慣

1. メールやSMSのリンクからログインしない

これが最も効きます。「アカウントに問題がある」と言われたら、 メール内のリンクではなく、いつも使っているアプリや ブックマークから自分でログインして確認してください。 本当に問題があれば、ログイン後の画面に必ず表示されます。 本物のメールだった場合でも、この行動で困ることは何もありません。

2. 開く前にリンク先のURLを見る

どうしてもリンクを開きたい場合は、先にリンク先を確認します。

  • PC: リンクにマウスを重ねると(クリックせず)、画面の隅に 実際のURLが表示されます
  • スマホ: リンクを長押しすると、開く前にURLが表示されます

見るポイントはドメイン(最初の / より前)です。 amazon.co.jpamazon-co-jp.xyz はまったくの別物です。 少しでも見慣れない綴りなら開かない、で構いません。

3. 「緊急」「24時間以内」で急がされたら一呼吸置く

「本日中に確認しないとアカウントを削除します」—— 期限を切って焦らせるのは、考える時間を奪うための定番の演出です。 本物の企業が数時間の猶予でアカウントを消すことはまずありません。 急かされたと感じたら、それ自体を疑いの根拠にしてください。

4. 迷ったら「自分で調べた連絡先」に確認する

メールに書かれた電話番号や返信先は使わず、 公式サイトを自分で検索して、そこにある窓口へ確認します。 社内に相談相手を決めておくのも有効です。 「変なメールが来たら◯◯さんに転送」の1ルールがあるだけで、 判断を1人で抱え込まずに済みます。

会社で起きると被害が大きいパターン

個人のカード被害も痛いですが、会社の場合は桁が変わります。

  • Microsoft 365 や Google のログイン画面の偽装: 会社のメール アカウントが乗っ取られると、取引先との実際のやり取りを盗み見た上で 偽の請求書を送り込むビジネスメール詐欺に発展します
  • 経理担当者を狙った偽請求書: 支払い業務のある人ほど狙われます
  • 1人の被害が全員に波及: 乗っ取られたアカウントから、 社内や取引先へ次のフィッシングがばらまかれます

会社のアカウントには2要素認証を 設定しておいてください。仮にパスワードを入力してしまっても、 乗っ取りまでは至らない保険になります。

入力してしまった後の対処

手が滑ることは誰にでもあります。その後の速さがすべてです。

  1. パスワードをすぐ変更する: 該当サービスと、 同じパスワードを使い回している他のサービスすべて
  2. カード番号を入れた場合はカード会社へ連絡: 利用停止と再発行を
  3. 会社のアカウントなら、すぐ報告する: 対応が数時間遅れるだけで 被害範囲が変わります。報告しやすい空気を普段から作っておくことも対策のうちです

なお、偽の警告画面で電話をかけさせるサポート詐欺も、 「焦らせて判断を奪う」という点で同じ構造です。あわせて社内で共有してください。

まとめ

  • 文面・ロゴ・日本語では、もう本物と偽物を見分けられない
  • 守りは行動の習慣で。「メールのリンクからログインしない」だけでも被害の大半は防げる
  • 急がされたら、それ自体を疑いの根拠にする
  • 入力してしまったら、パスワード変更と報告の速さで被害を最小化する

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