朝、電源を入れてからまともに使えるまで10分。 Excelを開くたびに画面が白くなり、「応答なし」の表示——。 それでも「まだ動くから」と我慢して使っていないでしょうか。
遅いPCの本当のコストは、機械ではなく人件費です。 1人が1日10分待たされるだけで、月に3時間以上が消えます。 ただし、遅い=即買い替えでもありません。 設定や部品交換で直る遅さと、買い替えるべき遅さがあり、 順に確認すれば自分で切り分けられます。
1. ストレージがHDDのままではないか(最も効く)
数年前のPCが遅い原因の筆頭です。記憶装置が旧来のHDDの場合、 SSDへの交換だけで起動時間が数分の1になることが珍しくありません。
確認方法(Windows): タスクバーを右クリック → タスクマネージャー → 「パフォーマンス」タブ。「ディスク」の欄に HDD か SSD かが表示されます。
HDDだった場合、SSDへの換装は部品代1万円前後+作業で済むことが多く、 「あと2〜3年使いたいが買い替え予算はない」ときの最有力の選択肢です。
2. メモリが足りていないか
同じくタスクマネージャーの「パフォーマンス」→「メモリ」で、 普段の業務中の使用率を見てください。常に90%前後なら慢性的な不足です。
- 8GB以下で、ブラウザのタブを多く開く・Teams や Zoom を使う働き方なら、 ほぼ確実に足りていません
- 機種によっては増設できますが、できない(基板直付け)機種も多く、 その場合は買い替え時に16GBを最低ラインにしてください
3. ディスクの空き容量が尽きかけていないか
空き容量が1割を切ると、動作全体が目に見えて遅くなります。 エクスプローラーの「PC」でCドライブのバーが赤くなっていないか確認を。
- ダウンロードフォルダとゴミ箱を空にする
- 写真・動画などの大きいファイルを共有ドライブやクラウドへ移す
- 「ストレージセンサー」(Windowsの自動クリーンアップ)を有効にする
4. 起動時に立ち上がるソフトが多すぎないか
タスクマネージャーの「スタートアップ アプリ」タブに、 電源投入と同時に起動するソフトが並んでいます。 使っていないソフトが「有効」になっていたら無効化してください。 特に、いつ入れたか分からない更新チェッカーやツールバーの類いは 起動を確実に遅くしています(見覚えのないものは無効化で様子見を)。
5. Windows Update が溜まっていないか
更新を長く止めているPCは、裏で大量の更新処理が動いて遅くなるうえ、 セキュリティ的にも放置できません。「設定」→「Windows Update」で 未適用の更新がないか確認し、就業後に適用してしまってください。 更新が終わった直後の数十分だけ遅いのは正常な動作です。
6. セキュリティソフトが二重に動いていないか
有料のウイルス対策ソフトを入れたまま、別のソフトも入れてしまい、 2つの常駐ソフトが互いにスキャンし合って遅くなるケースがあります。 また、フルスキャンの実行時刻が業務時間帯に設定されていると、 毎日決まった時間だけ極端に遅くなります。 入っているソフトの棚卸しはこちらの記事を参考に、 1本に絞ってください。
7. 単純に寿命が来ていないか
ここまでで改善しない場合、経年を疑います。
- 購入から5年以上が目安。部品交換で延命しても、次は別の部品が壊れます
- Windows 10 のままなら、遅さ以前にサポート終了の問題があり、 買い替え判断はもう待ったなしです
- 買い替えの段取りとデータ移行はPC入れ替えの記事、 何を買うべきかは選び方の記事にまとめています
番外: 遅いのはPCではなく「ネット」かもしれない
「Webページだけ遅い」「クラウドの会計ソフトだけ固まる」なら、 原因はPCではなく回線やWi-Fiの可能性があります。 その切り分けはWi-Fiが遅いときの確認手順へ。
まとめ
- 遅さの正体は多くの場合、HDD・メモリ不足・容量不足・スタートアップ・更新の溜まりのどれか
- HDDのPCはSSD化だけで見違える。延命したいならまずここ
- 5年超・Windows 10のPCは、直すより計画的な買い替えが合理的
- 「遅いまま使う」のが一番高くつく。待ち時間は人件費で換算する
「社内のPCが全体的に遅いが、どれを延命してどれを買い替えるべきか 判断できない」という場合は、台数とおおよその購入時期を添えて 無料相談からどうぞ。